制服で思い知る、親のありがたみ

4月から中学生のわがムスメ。

小学校は私服ですが、中学校は制服です。

ありがたいことに、少し上の娘さんがいらっしゃる方からほぼ新品の制服を譲ってもらえました。サイズアウトして買い換えた直後に引っ越しが決まり、数えるほどしか袖を通せなかったそう。いただく側としてはありがたい話ですが、なんでこのタイミングで引っ越し!?とショックな気持ちはよくわかります(転勤族あるある?)

ほぼ新品の制服が手に入ったことだし、制服は買わずにすみそうだな…と安心していた矢先、事件が勃発。

 

なんとムスメ、成長しすぎて譲ってもらった制服がパッツンパッツン(笑)

ほんの数ヶ月前までは余裕すらあったのに、スカートのホックは閉まらない、腕が上がらない…もうお手上げです、腕上がんないけど。

さすがに腕の上がらない、ホックの閉まらない制服で通わせるのは可哀想、ということで、大慌てで制服を注文に走りました。

 

採寸をしてくださるのは制服の採寸一筋ウン十年、といった雰囲気のご夫婦。

奥さまがサイズを測り、旦那さまがそれをもとに試着用の制服を持ってきてくださります…が、どうもお二人の様子が変。

「こっち…の方がお母さん的には…」

「でもそうするとだよ?……」

ボソボソと漏れ聞こえる会話の限り、既製サイズがないってことなのかしら…え、特注?特注っていくらすんの(汗)

 

意を決した奥さまが、重い口を開いてくださりました。

「お子さんのサイズだと、こちらの標準タイプのが作ってないんです…で、こちらのグレードの高い方になっちゃうんだけど、そうするとお値段がね…」

あ、よかった既製サイズはとりあえずあるのね(ほっ)

「ま、ま、長く使うものですからね。着心地よくなっていいかな(苦笑)で、おいくらくらい違うんでしょう?」

「えっとー、プラス2万円ですね」

おっとー、アッサリ言ってくれますな、プラス2万!!結構なプラスですよー奥さん(泣)

とはいえ、サイズないものはどうしようもない。これ以上サイズアップしないことを祈りつつ、プラス2万の制服、決定。

 

そこからは坂道を転がる雪玉のように、あれもいるこれもいる、と購入品が増え続け、最終的には10万オーバー(泣)

奥さまの話では、女の子の制服代の平均が7万円前後ということなので、うちのムスメは随分デカイということなのでしょうか(泣)

 

帰り際、腹立ち紛れに「あんたの制服のおかげで私は1ヶ月タダ働きだよ」と呟くと、「うわー悲惨ーがんばれー」とムスメ。他人事か。

 

子どもの進学にはお金がかかる、というのは承知していたつもりでしたが、制服ひとつでこんなに出費があるとは。

そういえば…私が中学校に上がる時も、制服の採寸に付き添った母がしきりにため息ついてたなぁ。

私も大概ガタイがよかったので、標準よりだいぶ上乗せされてたんだろな…そりゃため息も出るわ。

 

高校は制服のカワイイところ♪と呑気なことをのたまい、やれ留学したいだ大学はここに行くだと費用も考えず突っ走っていた子どもの頃の私…とんだバカムスメ。

あの頃に戻れるならバカ丸出しの横っ面をベシベシはたいてやりたい(泣)

そのバカムスメの要望を文句ひとつ言わず叶えてくれていた両親には、今更ながら頭の下がる思いです。

 

先日、別件で母親と電話で話すことがあり、ついでにムスメの制服の一件と私が思い知った親のありがたみについて話すと、母親はゲラゲラ笑って言い放ちました。

「親なんてそんなもんよ。○○(ムスメ)も子どもの制服を買う段になって初めてあんたのありがたみを知るのよ、それまで辛抱なさい」

そっかー、そんなもんかー。

 

子どもの頃から、いくら「お金を稼ぐのはこんなに大変なんだよ、だからよく考えて大事に使わなきゃいけないのよ、欲しいからって片っ端から買ったりしちゃいけないのよ」なんて繰り返したところで、なかなかそれが実感に繋がることは難しい。

大人になって、自分が親にしてもらってきたことをするようになった時に初めて実感するものなのかもしれません。

親の心子知らず、というのはまさにそうだな、と身に滲みた一件でした。