これじゃあ働けない…
次女がインフルエンザにかかった。
病院で処方された薬を服用し、あとはひたすら寝て回復を待つしかない。
それは今の季節よくある話。
しかし私は頭を抱えた。どうしよう。
長女は目の疾患により片目が使えず、自力で登下校ができない。毎朝毎夕、私が送り迎えをしないといけない。
しかしインフルでうなされる次女から目を離すのは怖い。最近もインフルにかかった子どもがマンションから飛び降りちゃったってニュース聞いたし。
近所に頼れる人はなし。ましてやインフル患者を預かってなんて言って快く引き受けてくれる人なんて。
さらには買い物にも行かねば、冷蔵庫はすっからかん。晩ごはんもままならない。
さて困った。
「…そんなわけで、今日は定時に帰って長女をピックアップしてもらえませんか?」とダンナにLINE。
果たして返事は
「諦めたらそこで試合終了ですよ?」とセリフ入りのふざけたスタンプ1つ。
安西先生か。ふざけんな。
かくして私が一人で全てをこなすことに。
ダンナはほんとアテにならない。
夕方、長女の下校ギリギリに家を出て学校前で拾い、大急ぎで家に戻り、事情を話して長女に次女を監視してもらう隙にスーパーへダッシュ。2~3日分の食料と次女のスポーツドリンクやらゼリーやらを買い込んで帰宅。
次女がうなされて不審な言動がある度に駆け寄って世話をしつつ晩ごはんを作り、長女に食べさせてようやく落ち着いてぐったりしてる所にこういう時に限っていつもより遅くダンナ帰宅。やっとか。
こんな時でも平常運転どころか仕事スイッチ入りまくりのダンナ、自分のご飯だって人に用意させる。娘たちの病状などには無関心でスマホに見入る。あのねぇ、私くたびれてるんですよ。
「そんなこと言ったって、俺だって仕事なんだから仕方ないじゃないか」
そろそろ絶滅したかと思ってたんですけどね、そのセリフ。
「俺だって仕事忙しいなりに家のこと頑張ってやってるよ。そもそも、家のことは働きに出てないお前の仕事じゃないのか」
おう。言うねぇ。
確かに今は働いてないさ。働いてないから、家のこと頑張ってやってきたさ。
でも、近々働きに出るよね、私。週3日とはいえ朝から夕方まで働くのに、今のままでは困るんだけど。
「じゃあ稼ぎの多い俺に子ども病気で休めって言うの?収入減るよ?どうすんのさ」
うわ…それ出す?一番言ったらダメなセリフなんじゃないの。
別に、子どもの病気の度に休めとは言わないさ。そんなしょっちゅう休まれる方が困る。
だけど。
あんたの子でもあるんだよ。
もう少し首を突っ込もうとは思わないか。
母親だけが看病して当然、て時代じゃないでしょが。
前から薄々気づいちゃいたけど、この人はかなり昔気質なんだな。
「子育ては父親ももっと積極的に関わらないと」って今時の父親らしい発言をしつつ、行動はイマイチ伴わない。
「女の人だって好きに働いたらいい」だからって家事シェアはしない。
以前、私が熱を出して寝込んだ時もそうだった。
「ちょうど週末だし、家のことは心配しないでゆっくり治しな」と言うダンナの言葉に甘えて、週末こんこんと寝入ったものの、週明けにやっと起き上がって見た部屋は散々たるものだった。
「洗濯しといたよ!」と乾燥済みの洗濯物は私のスペースに山積み。畳めよ。
台所には週末作ってくれたご飯の残骸。「コップなくなったから(ペットボトルの水を)このまま飲んでいい?」洗えよ。
「家のことは心配しないで」の言葉を信じた私は、かくして病み上がり早々後始末に奔走する羽目になった。
今朝もダンナは平常運転で出勤していった。
「何怒ってんの?いつまでもふてくされてんなよ」
失望で口きく気にもならないんだよ。
もしこの先、私がフルタイムで働きたいと言ったら、この人は今より協力的になるんだろうか。いや、協力的ってなんだ。主体で動かにゃいかんだろ。
今のままじゃあ、フルタイムで働けば私の負担が増えるばかりだ。とてもじゃないが、働けない。
家事育児に介入する気がないなら、その分稼いでこいって話なんだが。口が裂けても言えないが。
我が家の男女平等は程遠い。